オカヤスの部屋

「へ〜そうなんだ」と思ったことや、過去の経験をジャンルを問わず綴っています。

海外赴任:渡航前に現地クレジットカード作成は可能?(アメリカ編)

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JJuniによるPixabayからの画像

1. 読者の悩み

海外赴任が決まったけど、

  • 赴任先の国で発行されるクレジットカードは渡航前に作成できるのかな
  • 日米のクレジットカードで異なる点はあるのかな
  • 日本のクレジットカードは赴任の際に持って行った方が良いのかどうか。

この記事ではアメリカを例に、こういった疑問にお答えします。

 

2. 本記事の内容

  • クレジットカードの作成方法とブランドをまとめました
  • 日米のクレジットカードの違いをまとめました
  • 日本のクレジットカードを持参した方が良い理由

 

この記事を書いている僕は、アメリカに約4年ほど駐在した経験があり、アメリカのクレジットカードは複数枚作成しました。

 

3. クレジットカードの作成方法とブランドをまとめました

アメリカで発行されるクレジットカードは、赴任前の日本居住中にカード会社のウェブサイトから申し込むことができます。
ここで「申し込む」と書いたのは、実際にクレジットカードを受け取れるのは以下を満たした後になるからです。

 

  • アメリカの居住地(住所)がある
  • ソーシャルセキュリティ番号(SSN、社会保障番号)を持っている
  • その他(米国での年収証明書の提出、など)

 

つまり、「申し込み」は日本からできますが、クレジットカードの受け取りはアメリカに渡航した後になります。

 

さて、日本居住中に申し込みが可能な主なクレジットカードは以下の通りです。
これらのクレジットカードは、アメリカでのクレジットヒストリーが無くても作成することができます(クレジットカードヒストリーについては、こちらの記事からどうぞ)。
僕は元々ANAの提携クレジットカードを持っていたこともあり、ANA CARD USAを申し込みました。

 1. ANA CARD USA(https://www.anacardusa.com/index.html

  航空会社ANAの提携クレジットカードです。
  クレジットカードの利用金額に応じてマイルが加算されたり、各種割引特典があります。

 2. JAL CARD USA(https://www.jalusacard.com

  航空会社JALの提携クレジットカードです。
  やはりマイルが貯まります。

 3. PREMIO(https://www.premio.com

  ANAやJALのマイレージプログラムに加入されていない方、もしくは
  キャッシュバックが良い方は、このクレジットカードでも良いかもしれません。

 

4. 日米のクレジットカードの違い

日本のクレジットカードにあってアメリカのクレジットカードにはないもの、それは、旅行の際の付帯保険です。

 

日本のクレジットカードの場合、例えば海外の旅先でケガや病気になった場合、必要書類を揃えてクレジットカード会社に請求すれば、支払ったお金が戻ってくることがあると思います。

アメリカの場合、医療費は非常に高額で、診察だけでも数万円かかります。そんな時、クレジットカードの付帯保険はとても有用です。

ところが、アメリカのクレジットカードには付帯保険のサービスは付与されていません(少なくとも僕は見たことがありません)。保険が必要なら別途、保険会社と契約してくださいといった感じです。

 

感覚的な印象ではありますが、アメリカのクレジットカードに付与されている特典は、主に以下の2点に大別される感じです。

  • キャッシュバック
  • マイル加算

 

5. 日本のクレジットカードを持参した方が良い理由

やはり赴任時に日本のクレジットカードは持参した方が良いです。

 

なぜなら、特に赴任当初はアメリカのクレジットカードを所持していない、もしくは1枚程度と少ないため、何かトラブルがあった場合に日本のクレジットカードが使えると非常に助かるケースがあるからです。

 

僕自身も日本のクレジットカードを所持していたことで、助かったことがありました。

僕の海外赴任中は職務上、飛行機に乗って移動する出張が月に1~2回ありました。
赴任直後、まだクレジットカードが手元にない頃は、出張に関わる支払いは、ほぼ全てアメリカの銀行のデビットカードを利用していました*1。そして、この赴任直後の期間に早くも出張があり、出張先のホテルのチェックインカウンターでデビットカードを提示したところ、「このカードは使えない」と言われました。


なんでだろうと思いつつ、一旦チェックインカウンターを離れてデビットカードの発行元の銀行に電話して理由を聞いたところ、「不正利用があったので、あなたが今持っているデビットカードは無効にした」とのこと*2。さらに、「新しいデビットカードは10日ほどで自宅に届くよ」と言われました。今必要なのに10日後って。。。


この時の出張は、とあるイベント参加が目的だったのですが、まだ知り合いもおらず、また現金も100ドルくらいしか所持していなかった僕は、どうしたら良いかわからず頭の中が真っ白になりました。
そんな中、ワラをも掴む気持ちでお財布の中を再確認したところ、幸運にも留守宅に置いておくのは無用心と思ってたまたま持ってきていた日本のクレジットカードを発見しました!この時の安堵感といったら今でも忘れられません。
こうして、日本のクレジットカードでチェックインをすることができたのです。

 

もちろん、複数枚のクレジットカードを持ち歩くことは盗難のリスクもあります。

しかし、盗難にあった場合はクレジットカード会社に連絡すれば、カードを無効化してくれますので安心です。

盗難よりも支払い手段が何もなくなってしまった時の方のリスクの方が、僕は高いと思います。

 

ですので、繰り返しになりますが、日本のクレジットカードは持参した方が良いと思います。

 

6. 本記事のまとめ

  • 渡航前にアメリカのクレジットカードの申し込みは可能で、3種類の中で自分の目的に合ったものを選ぶ
  • 日本のクレジットカードは「保険」として渡航時に持っていく

 

(終わり)

*1:アメリカの銀行口座の開設は予め日本で行い、デビットカード(キャッシュカード)は赴任前に日本で入手していました

*2:余談ですが、海外赴任中の僕の同僚数人もクレジットカードの不正利用被害に遭遇しています。日常的とまでは言いませんが、不正利用被害は珍しいことではないです。

海外赴任:英語(英会話)の3つの不安にお答えします

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Hebi B.によるPixabayからの画像

1. 読者の悩み

海外赴任が決まったけど、

・英会話力がないけど大丈夫かな

・赴任まで時間がないけど、どうやって英会話を勉強したら良いのだろう

・英会話を勉強したけれど自分の英語が通じるかどうか不安

 

こういった疑問にお答えします。

 

2. 本記事の内容

・英会話力はそんなになくても大丈夫な理由

・赴任までの事前準備

・英会話で相手に通じなかった、相手の言うことがわからなかった時の対応方法

 

この記事を書いている僕は、アメリカに約4年ほど駐在した経験があり、相手の国籍に関わらず、概ね英会話をすることができます。

元々英語は好きではあったものの、海外赴任前にお仕事で英会話に触れる機会は、月1回程度、英語圏の人との会議に同席する程度でした。

 

3. 英会話力がそんなになくても大丈夫な理由

海外赴任前に英会話力がそんなになくても問題はありません。
最初から上手に話すことができる人はいません。

 

①僕自身のエピソード

僕自身も赴任当初は、Hello. How are you ? で会話が終わってました。
週末何した?なんて質問された時には「go shopping」と単語を並べるのが精一杯。
それ以上のエピソードは話せませんでした。
加えて生来の内気な性格もあり、自分から話しかけることもできませんでした。

 

ここまで読んだ方は、
「本当に英会話力がなくても大丈夫なの?」と思われるかもしれません。

 

しかし問題ありません。
あなたの現在の英会話力がどうであれ、必ず上達します。

 

なぜなら「英語を話さないと生きていけないから」です。

 

僕の経験を例に話します。

ある時、ガゾリンを入れにガソリンスタンドへ行きました。
アメリカはセルフサービスが基本となっており、自分で車の給油口にノズルを入れて給油します。
さて、給油が終わりレシートが出てくるのを待っていましたが、一向にプリントアウトされません。どうやら紙切れのようでした。
レシートがないと経費精算ができないので、何とかして手に入れなければなりません(そうしなければ自腹になってしまいます)。
そこで、ガソリンスタンドに併設されている売店のスタッフらしき人に自分の車を指差しながら、勇気を出して「receipt please」と言って、無事、レシートを入手しました。

 

アメリカに住んでいて感じたのは、
日本と比べて思った通りに事が進まない事が多い、という事です。
ですから、自分から相手に考えを伝えて現状を変えていかないと、自分が損をしてしまうことがあります。
「あうんの呼吸」みたいなものはありません。

そんな時、英会話力が鍛えられます。

 

最初は多少の苦労はあるかもしれませんが、
英会話力は必ず上達します。

  

②出張者のエピソード

アメリカ駐在中の業務の1つとして、長期出張者の受入がありました。
僕が対応した出張者は、ほとんどの場合、
英語がカタコト(簡単な単語が言える程度)しか話せませんでした。

彼らのアメリカ滞在中、買い物など生活に関わることは、当然のことながら全て彼ら自身で行わなければなりません。

最初は僕が付き添って、スーパーマーケットの場所や購入方法など、多少のお手伝いをしました。

しばらくすると、長期出張者はメキメキと会話力が上達しました。

後になって聞くと、やはり自分で何とかしなければならないという気持ちになったとのこと。

その結果、人によってはアメリカに着いてから2~3週間で、バスや電車を使って一人で移動したり、観光地巡りをする人もいました。

お仕事でも英語で色々な国の人と話せるようになり、とても生き生きとしていました。

 

4. 赴任までの事前準備

とはいえ、異国の地で初めて暮らすとなると、多少なりとも不安があるかと思います。

 

事前準備としては、

 日本人以外で英語を話す人と会話して、会話に慣れておく

のが良いと思います。

あくまで「話すことになれる」であって、
文法や単語の「学習」にフォーカスしないことです。

 

僕の場合はオンライン英会話スクールを利用しました。
多くのオンライン英会話スクールがありますが、僕が利用したのは「レアジョブ」でした。

レアジョブ英会話


僕がレアジョブを利用していた頃は、
オンラインスクールが徐々に広がりを見せていました。
その中で、ダントツの低価格英会話オンラインスクールでした。
教師はフィリピン人で、とてもフレンドリーで話しやすかったです。
数多くの話す機会を設けるためには、低価格なのは魅力的でした。

 

5. 相手に通じなかった、相手の言うことがわからなかった時の対応方法

この不安も結論から言えば、問題ありません。
なぜなら、相手に通じていないケースは日本人以外でもよくあるからです。

アメリカは多民族国家です。
そのため、英語が母国語の人種はもとより、日本人、中国人、韓国人、インド人などアジア系の人たち、スペイン人、イタリア人、などヨーロッパの各国の人たちなど、色々な国籍の方がいます。

そのため、「それぞれの英語がある」と言った感じです。

僕の住んでいた周辺は、感覚的には、英語を母国語としない人の方が多かったです。
そのため、僕も含め彼らの発音にはクセがあり、ましてや文法崩れの場合もあります。

 

もし相手が何をいっているのか、何を言おうとしているのか分からなければ、

 君の言っていることは○○○ってこと?(You mean ….)

と聞いてみるのです。
そうすると相手は僕がよく理解していないと感じて、身振り手振り、場合によっては図示したりして、丁寧に説明してくれます。

 

もしかしたら相手に再度聞くのは失礼と思うかもしれません。
ですが、ほとんどの場合、相手は気にしていませんので大丈夫です。

 

また英会話をしている流れの中で、相手が自分の言いたいこととは異なる理解をしていることに気づく事があります。
もしくは、最初から理解されておらず、

 「もう一度、言ってもらえないか」

と言われることもあります。
この場合も気にしなくて大丈夫です。
もう一度、言えばいいだけです。
単に自分の声が小さくて聞こえていなかった、なんてケースもあります。

 

なので繰り返しになりますが、英会話力が何であれ問題ありません。

 

自信を持って赴任してください!

 

(終わり)

プレゼンテーションツールは何を使っていますか?

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MagicDeskによるPixabayからの画像


みなさんがお仕事をされている中で、
会議で自分の考えを説明する時、 製品のセールスをする際、など
プレゼンテーションツールを使う場面があるかと思います。

また個人レベルでも、 YoutubeやFacebookライブなどで発信をする際に
視覚的に分かりやすく説明するために
プレゼンテーションツールを使うことがあるかもしれません。

今回は筆者が以前、同僚から勧められて使用していた
一風変わったプレゼンテーションツールを紹介します。

目次

Prezi

まず、このYoutubeを見てください(40秒あたりから)
youtu.be

すでにプレゼンテーションツールを使われている方は、
どのような理由で選ばれましたか?

  • 会社で指定されているので、選択の余地なし

  • パソコンを買った時に最初からインストールされていたものを使っている

  • 人から勧められて

等々、様々かと思います。

有名なプレゼンテーションツールとしては、
Microsoft社のPower Point、Apple社のKeynote、Googole社のGoogle Slide
といったところでしょうか。

多くのプレゼンテーションツールが
紙芝居のように1枚ずつめくって話が進むのに対し、
「Prezi(プレジ)」は

全体→詳細、詳細→全体

といった見せ方ができるプレゼンテーションツールです。

イメージ

例えば会社組織を説明するプレゼンテーションをしたい場合、

会社全体の組織を最初に表示して f:id:okayasuonline:20201030112416p:plain

まず人事部にフォーカス
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一旦、組織全体図に戻って
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次に総務部の説明
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そして総務部が管理している福利厚生へ遷移して説明し
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総務部全体のスライドへ戻って
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再度、会社全体の組織表示に戻る
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といったスライドの遷移で説明することができます。

静止画ですと、なかなか感じとるのが難しいと思いますが、
スライドからスライドへの移動は ズームイン・ズームアウトしながら進みますので、
今、説明を受けている内容が
全体の中でどの位置なのかが理解しやすいです。

またスライドを作成する際も
まず全体像から考えますので、
「木を見て森を見ていない」といったことが防げます。

注意点

説明をする人(プレゼンター)は、
画面遷移をゆっくりと行うようにした方が良いです。
画面のズームイン・ズームアウトで画面が遷移しますので、
あまり早く遷移させると
聴衆の中には気分が悪くなってしまう人が出てくるかもしれません。

良かったこと

筆者はPreziを使うようになってからは、
プレゼンテーションをする・しないに関わらず、
何か物事を調べるたり確認する際は、
まずは全体像を見るようになりました。

思考を整える上でも有用なプレゼンテーションツールだと思います。

あとPreziでプレゼンテーションをすると
「これは何ていうツールなの?」
聞かれることが多かったです。
PreziはPower PointやKeynoteほど有名ではないと思いますし、
やはり特徴的なスライドの動きが
珍しいのだと思います。

その他

利用するには無料会員のほか、 有料会員(サブスクリプション契約)があります。

また作成したプレゼンテーションはクラウドに保管されますので、
企業で使用する場合はセキュリティ要件を考慮する必要があると思います。

なお今回説明したツールは、
正確には「Prezi Present」という名称のプレゼンテーションツールです。

筆者は使用したことがありませんが、
ライブ動画とプレゼンテーションを同一画面で見せることができる
「Prezi Video」というものもあります。
Youtube、Facebook、ZOOMなどで使えるようなので、
ライブ配信の時に使ってみるとウケるかもしれません。

Prezi Video

youtu.be

(終わり)

5年前の自分に言いたい10のこと(アメリカ生活) - 第7回: チップ -

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Engin AkyurtによるPixabayからの画像


はじめての海外で、レストランで食事をするとき、
支払いで迷うのがチップの金額ではないでしょうか。

チップを払う場面は色々とありますが、
このコラムではレストランにおけるチップの額について語ります。

結論:税額の2倍で大丈夫

もちろん計算機で正確に計算してもOKです。

文化

日本では、

  • 「チップ」の文化がない

  • 料理を席まで配膳してもらうのは当たり前(食事料金に含まれている)

  • 「サービス」に対する対価(チップ)を支払う意識が希薄

ではないでしょうか。

一方、アメリカ(などの諸外国)では、

  • 「チップ」文化が根付いている

  • 料理の配膳、会話など、お客への奉仕は「サービス」(お仕事)との認識

  • 「サービス」を受けたら対価(チップ)を支払うべきとの考え

であると筆者は考えています。

またチップ文化のある国において、雇用の面から言えば、
レストラン側は必要な時にウェイター・ウェイトレスを低賃金で雇用し、
不要となったら解雇すれば、人件費を抑えることができます。
また雇われる側は基本給は安いけれども、
頑張った分だけ(お客に喜んでもらえた分だけ)チップが多くもらえることが望めます。

成果報酬の社会ならではといったところですね。

計算

「チップ」はサービスを受けた人がサービスをしてもらった人に対して示す
「感謝の気持ち」であり、
基本的には金額はいくらでも良いというのが筆者の考えです。
しかし暗黙のルールのようなものがあり、
一般的にはお会計金額の15〜25%をチップとして支払うことが多いようです。

ある時、筆者が日本からの出張者をレストランに連れて行ったことがありました。
理由があって、お会計は出張者が行ったのですが、
会計処理のために一旦お店の奥に下がったお店の人が、
再度、我々のテーブルにやってきました。
そして一言、

「チップが少なすぎるので、最低でも20%くらいの金額にして欲しい」

と言われました。

出張者が書いたチップの金額はお会計金額の10%くらいでした。
お店の人の不手際はなかったですし、たしかに10%は少々少ないですね。
それにしても、お店の人がわざわざそのことを言いにくるっていうところに、
自己主張の強いアメリカらしさを感じた一幕でした。

さて冒頭で述べました、チップの額は「税額の2倍で大丈夫」ですが、
具体例で説明します。

レシートには以下のように金額が表示されているとします。

食事合計(ドル) 税率(%) 税額(ドル) 合計(ドル)
300 9.0 27.0 327.0

チップの額を20%にした場合、
食事合計金額(300ドル)の20%は60ドルとなります。
(人によっては税込合計金額に対して計算する人もいるようです)

一方、税額(27ドル)を2倍にすると54ドルとなります。
54ドルは食事合計金額の18%になりますので、
概ね意図した20%のチップになっています。

注意点

レストランによっては、
レシートの合計金額に最初からチップが含まれていることがありますので、
注意が必要です。
レシートの明細は注意して確認しましょう。
そうしないと場合によっては知らずにチップを倍額払ってしまっていることも。。。

今日の一言

「チップを支払うケースを周りの人の行動から学ぶこと」

レストラン以外にも、
ホテルで部屋まで荷物を持ってきてもらった時、
送迎バスに乗る際に荷物をトランクルームに入れてもらった時、
などなど、チップを出す場面は結構あります。

あとチップの支払いを現金で行う場合、硬貨の使用はNGです。
失礼な人だと受け取られてしまいます。

(第8回に続く)

フードテック(FoodTech)スタートアップの探究(第1回:mimica社)

f:id:okayasuonline:20201027125715j:plain David JenneによるPixabayからの画像

本記事シリーズは、
筆者が気になったフードテックのスタートアップ企業(ベンチャー企業)を中心に、
感じたことを記述していきます。

第1回はmimica社です。

なぜ、この企業が気になったか

日本における食品廃棄問題をニュースで見たことがあり、
具体的に取り組んでいる海外企業として興味を引かれました。

企業情報

mimica社*1は2017年創業のイギリスの企業で、
食品廃棄問題(と食料不足)に取り組むための製品を開発しています。

背景

WRAP*2の2015年の調査データによると、
イギリスでは全家庭から年間740万トンの食品が廃棄され、
そのうち440万トンは、まだ食べられる状態のものであったとのこと。

一方でスーパーマーケットなどお店で販売されている食品の消費期限は、
「最悪のシナリオ」に基づいて設定されている。

「最悪のシナリオ」とは、
冷蔵庫で保管されていなくて温度管理がされていないといった
想定外の保管方法を意味します。

そのため、「最悪のシナリオ」を元に設定された消費期限は、
適性管理された場合のそれに比べて短くなっています。

しかし、ほとんどの場合、食品は適性温度で管理されています。

結果として「食べられるのに」廃棄していることになります。

製品

「Mimica Touch」はラベル、ボトルキャップ、の2種類の形状があります。
ラベルタイプは食品パッケージに貼り付けて、
またボトルキャップは飲料容器での利用を想定しています。

ラベルタイプの形状は、例えて言うならば、
デリバリーのピザを注文したときについてくる

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Hans BraxmeierによるPixabayからの画像

のような感じです。

ケチャップの部分に温度を検知するジェルが入っており、
温度変化によりジェルの形状が変化します。
ラベルをスワイプして、
ボコボコした感触であれば、
消費期限切れのサインとなります。

Mimica Touchの対象食品としては、
まずジュースや牛乳といった飲料、次に肉類を考えているようです。

感想

スワイプしてボコボコに感じたら消費期限切れのサインというのは、
商品を購入する人にとっては、
説明書いらずで誰でも直感的に使えそうな感じがしました。

スーパーマーケットなど商品を売る側にとっても、
これまでより長く店頭に置いておけるので、
返品コストが減るような気がします。

その他、

  • 価格
    mimica社のウェブページには製品価格の記載がありませんでした。
    個別相談といったところだと思いますが、
    広く使ってもらうためには低価格が要求されると思います。

  • 性能
    今後、消費期限の比較データ、
    例えば、従来表示の消費期限とMimica Touchによる消費期限を
    比較できるデータが見れると、
    製品の説得力が増すと感じました。

  • 使い勝手
    Mimica Touchをスワイプした時のデコボコ感というのが
    どの程度のものなのか。
    誰でも明らかに感じることができれば良いのですが。

補足

農林水産省*3によると、
日本でも年間約300万トンの食品が「食べられる」のに廃棄されているとのことです。

(第二回に続く)

5年前の自分に言いたい10のこと(アメリカ生活) - 第6回: 自動車免許 -

f:id:okayasuonline:20201023143820j:plain lobpreisによるPixabayからの画像

自動車社会のアメリカ

前回のクレジットカードと同様、
アメリカで生活するには自動車は無くてはならないアイテムの1つです。
日本と同様に自動車を運転するためには運転免許証を取得する必要がありますが、
取得する道のりが日本とは少し異なります。

移動で自動車を利用する理由

私がカリフォルニアで住んでいて、自動車が必要な理由として感じたのは、
以下のようなことです。
(筆者はサンフランシスコ等の都市部ではないところに居住してました)

  • どこへ行くにも目的地まで距離がそこそこある
    (5マイル?(約8KM)、ああ近いね、といった感覚になってくるのですが
     8KMを徒歩や自転車で移動するのは時間がもったいない)

  • 電車、バスなどの公共交通機関がない、あっても本数が少ない、路線数が少ない
    (筆者のアパートから最寄りの電車の駅(唯一の路線)まで徒歩で約1時間30分)

  • ふらふらと一人歩きするのは身の危険がある
    (ほとんどの人が自動車で移動するので、歩行者は目だって狙われやすい。
     昼間もそうだが、街頭のない夜間の一人歩きはもってのほか)

自動車生活が身に染みてくると、近い距離でも自動車で行くようになりました。
ウチの家族の場合、自宅から200mくらいしか離れていない
スーパーマーケットに行くにも自動車で行くことがありました。
徒歩で行っても安全上は問題ありませんが、
買った商品を手に持って自宅に帰るのがツラく感じてしまうようになったのです。
いやー、なんとも慣れというのは恐ろしいものです。
こうして、運動不足の道へと突き進むのでした(笑)。

まず筆記試験

さてカリフォルニア州における免許証の取得方法は、日本と同様、

  • 筆記試験

  • 実技試験

のいずれにも合格することが必要です。

筆記試験の問題数は確か36問で、30問以上の正解で合格だったと思います。
日本で免許証を持っていれば、だいたいはわかる内容だと思いますが、
赤信号でも右折して良いケースがあるなど、
アメリカ特有のルールは覚える必要があります。

私の場合は筆記試験は1回で合格しました。
1回の受験申し込みで3回まで筆記試験の受験が可能でしたが、
私の知っている日本人の方々は3回以内に合格されていました。

次に実技試験の予約

筆記試験に合格したら、次は実技試験の予約をします。
筆記・実技のいずれの試験もDMV(Department of Motor Vehicle)と呼ばれる
日本で言うところ運転免許試験場で実施されますが、
いつ行ってもとても混雑しています。
ある時、付き添いでDMVへ行ったことがあるのですが、
受付してもらえるまで4時間も待ったことがありました。
受付もさることながら、試験予約希望者もとても多いようで、
実技試験の予約日も数週間から場合によっては1ヶ月以上先になることもありました。
私の場合は幸運にも3週間後くらいの日に実技試験の予約をすることができました。

運転の練習

日本での自動車運転の練習は、

  • 自動車教習所の敷地内で練習

  • 仮免許試験に合格したら、一般道で練習

となるかと思います。
ですが、カリフォルニア州の場合は、なんと筆記試験に合格したら、いきなり一般道で運転の練習でした。

といっても1人で運転練習ができるわけでは無く、
助手席に免許証保持者を同乗させる必要があります。

国土の広いアメリカですから、自動車の通行が少ない通りで適当に練習してね、
といったところでしょうか。

私の場合、日本の自動車免許を持っていて、渡米前にも運転はしてはいましたが、
業者さんにお願いして教習用の自動車をお借りして(助手席にブレーキべダルあり)、
練習に付き添って頂きました。
実技試験のポイントも教えてもらえて、とても参考になりました。

いざ、実技試験

さて、実技試験の当日となりました。
実技試験は、なんと自分の車を持ち込んで行いました。
この辺りも日本と異なりますね。
自分名義の自動車保険に加入していることが受験の前提となるため、
レンタカーはNGです。

自分の車に乗ったまま受験者の列に並び、 順番が回ってきました。
まずはウィンカーを点滅させたり、クラクションを鳴らしたりといった
基本的な操作をチェックされます。

そしていよいよ運転開始です。
DMVの敷地から一般道に出ます。
助手席に座っている試験官の指示で、右折したり左折したり。
いちばん気をつけたのは、

  • 信号、一時停止

  • 制限速度

でした。
これらは一発不合格の項目で、対応を誤ると即時試験終了となってしまいます。
一発不合格項目以外の軽微な誤り(一時停止の交差点で完全に停止しなかった、など)であれば、
確か10数個まではOKだったと思います。
非常に長く感じた実技試験ですが、試験コースを周ってDMVへ戻り
試験官から「You passed」と言われたときには、
緊張の糸が切れてホッとしました。

念願の免許証を入手

実技試験合格直後、DMVで仮の紙の免許証をもらい、
2週間程度でクレジットカードと同じくらいの大きさの
プラスチック製の免許証が郵送で届きました。

それまでは国際免許証で運転をしていましたが、
カリフォルニア州から運転許可をもらったことになります。

また日本と同様、運転免許証は身分証明書として利用できるので、
パスポートを身分証明書として使っていた私にとっては
携帯面でもとてもありがたいです。

今日の一言

「アメリカはウィンカーを点灯させずに右左折する人が多いなど、運転が雑な人が多いので気を付けろ!」

駐在中は幸いなことに大きな事故に巻き込まれることはありませんでしたが、
駐車場で他車にぶつけられたり、後ろからあおられたりしたことは幾度となくありました。。。

写真は筆者が憧れる電気自動車、Tesla社のモデルXです。

(第7回に続く)

5年前の自分に言いたい10のこと(アメリカ生活) - 第5回: クレジットカード作成 -

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クレジットカード社会のアメリカ

クレジットカードが自分で自由に作れるようになるまでには、
日本とちょっと異なるしくみがアメリカにはあります。

クレジットスコア

クレジットカードを作成するためには、
日本と同様にカード発行会社の審査をパスしなければなりません。
その際に使用されるのが「クレジットスコア」です。
「クレジットスコア」は、その人のクレジットカードの利用状況(金額、返済状況)、
住宅ローンや家賃の支払い状況などの履歴を数値化したものです。
おおざっぱに言えば、
借りたお金を期日までに必ず返済していればスコアはプラスされますし、
返済が滞ればマイナスとなります(実際には色々な要素を組み合わせてスコアが計算されます) 。
スコアは300〜850の間で変動し、社会的信用度の指標として使用されています。

特殊なクレジットカードの修行生活

さて、クレジットカードを作成するためには、
ある程度のクレジットスコアが必要となります。
しかし私の場合、アメリカに居住するのが初めてでしたので、
当然のことながら前述のお金の使用履歴(「クレジットヒストリー」と言います)がありません。
そのため「普通の」クレジットカードは、渡米当初は作ることができませんでした。

しかし、よくよく考えると、

① クレジットヒストリーがないからクレジットスコア無し

②クレジットカードが作れない

③クレジットカードを作るためにはクレジットヒストリーが必要

①〜③のくりかえし

となり、永久に自分のクレジットカードが作れません。

ここで、先ほど「普通の」と書いたのにはワケがあります。

なんとクレジットスコアを稼ぐためのクレジットカード(「secured credit card」)が
存在するのです!

私が作成したのは、「ユニオンバンク」という銀行が発行するsecured credit cardでした。 secured credit cardは銀行口座に一定額を担保として入金しておけば、
クレジットヒストリーが無くてもクレジットカードを発行してくれるというものです。

クレジットカードを鍛える

しかし最初は利用限度額が$300くらいしかありません。
このため、クレジットカードで支払いをしたらすぐに返済するということを、
頻繁に行うことになります。

ちなみにですが、私がアメリカで使っていたクレジットカードは(secured credit cardも含む)、
返済期日はあるものの、返済期日までの間で「繰り上げ返済」をすることができました。
ですので、利用限度額近くになったら返済を行なって、
借入額を少なくしてはまたクレジットカードを使用する、
といったことをやっていました。

しばらくすると利用限度額が増えて、さらにクレジットカード利用を続けていると、
またまた利用限度額が増えて、、、という繰り返しになり、
繰り上げ返済の頻度が減りました。

そして徐々にクレジットスコアも上昇し、
気がつくとクレジットカード加入のダイレクトメールが届くようになりました。
こうなれば「普通に」クレジットカードが作成できます。

記憶が定かでは無いのですが、
secured credit cardを作成してからクレジットカード加入のダイレクトメールが届くまでに
半年くらいは必要だった気がします。
このあたりは利用金額など個人差がでてくるかなと思います。

例えていうならば、
飛行機好きの方が航空会社のマイレージプログラムのステータスを獲得するために、
多くのフライトに搭乗したり長距離路線に搭乗して日帰りするといったことを
行なっている方がいらしゃいますが、
それと同じようなことをする必要があるということですね。

クレジットスコアの頭打ち

クレジットスコアが750を超えると「優良顧客」と見られ、
アパートの賃貸契約などがスムーズに行えるようになります。
実際、最初に契約したアパートから引越しをした際に、
引越し先のアパート契約時にクレジットスコアの提示を求められましたが、
素晴らしいスコアだねと言われ、すんなりと契約できました。

しかし、アメリカ駐在期間中にスコアが800を超えることはありませんでした。
返済が滞ることはなかったのですが、スコアは780前後でいったりきたり。

聞いた話では、スコアが800を超えるためには
1つの金額が高い買い物する必要があるとか(100万円のダイヤモンド指輪を購入、など)。

逆に返済が滞っていなくてもスコアが下がる要因の1つとして、
利用限度額ギリギリまで使用してしまうことがあげられます。
感覚的には利用限度額に対して70%くらいの利用状況としていれば大丈夫な感じでした。

実は

こんな苦労をしなくても
日本在住の方はアメリカで発行されるクレジットカードを入手することができます。

アメリカ駐在員向けにANAやJALがアメリカ国内で発行しているクレジットカードがそれです。
申し込みは日本居住中に行うことができて、
アメリカで居住を開始し、
ソーシャルセキュリティ番号(社会保障番号:日本のマイナンバーのようなもの)を
入手した後にクレジットカードを手に入れることができます。
このクレジットカードは、クレジットヒストリーが無くても発行してもらえる
という点がポイントです。
もちろん、マイレージも貯まります。

今日の一言

「クレジットカードによる支払いは便利だが、不正利用されないように使う場所を気をつけろ!」

日本ではクレジットカードを不正利用されたことはありませんでしたが、
アメリカでは2回、不正利用されました。

(第6回に続く)

【改訂履歴】 2020/11/09
「今日の一言」の記載内容に誤解を招く記載があったので修正しました。